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皮膚疾患とプール

 スポーツ活動参加率を種目別にみると、男女とも小学校低学年で水泳に参加している割合が高く、昭和40年頃よりは各地でスイミングクラブが盛んに設置されるようになった。
 プールの水質管理には、次亜塩素酸カルシウム・次亜塩素酸ナトリウム、塩素化イソシアヌル酸(学校プールに多い)が使用されている。塩素系消毒剤は目、皮膚、粘膜への刺激があり、とくに酸性に傾くと1ppm以下でも目に刺すような痛みを生じ充血してくる。更に長時間高濃度の塩素系消毒剤にさらされていると、アレルギー性の塩素性皮膚炎を生ずる。皮膚への刺激は、アトピー性皮膚炎等の皮膚の感受性が高い人には、より深刻な影響を及ぼすことになる。
 水質の汚染も厄介な病気の感染原因となり、皮膚障害をひきおこす。伝染性皮膚疾患では、ウイルス性の伝染性軟属腫があり、直接接触での感染が多い。足白癖の場合は足拭きやタオルより、股部白癖、体部白癖、カンジダはタオル、水着を共用することにより感染する。細菌感染では外鼻孔と会陰部に保菌者の多い伝染性膿痂疹が問題となる。これらの予防には更衣室でのマット、タオルの管理、シャワー室の完備、プールの水の管理が重要である。
 プールの水をきれいに保つには濾過と塩素消毒の二本立てで対処するのが一般的である。病原菌を殺菌し、濁質をなくすためには、プールに入る前に体をきれいに洗ってから水着を着用すること、遊泳者の健康管理をきちんと行うこと、プールの塩素濃度の管理を厳格に行うことが大切である。

(筆者注:プールでは塩素系消毒剤が定時的に測定されて、0.4から1ppmで濃度を保つように管理されておりますが、炎症などでコンディションの悪い児童の場合に眼や、皮膚、粘膜に対しては刺激性があります。プールから出た後は、なるべく人工涙液型目薬などで流すようにしましょう。結膜の状態がアレルギーなどの炎症性疾患の場合、水泳用ゴーグルが必要になる場合があります。眼科主治医とよく相談して下さい。塩素系消毒剤はその日の気温、プールに入る人の数によって消費量は大きく変化します。)


引用文献 東京都医師会学校医会編 学校保健 ―ひとくちメモ―

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